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金属アレルギー

■金属アレルギー
■メタルフリー治療

最近、医科の専門分野(内科・小児科・皮膚科・耳鼻科など)においてアレルギー疾患が増えています。特に飲食物・金属・化学物質・花粉などによるものが増えています。
 歯科領域においても注意しなければならないアレルギー疾患があります。それが、金属製修復物(入れ歯・詰め物など)や矯正装置などによる金属アレルギーです。
 口腔内に使用する金属材料が,身体に合わなくなり口腔内あるいは口腔内以外(おもに皮膚)に症状が発現する疾患があります。
口腔内疾患 - 舌炎、口内炎、口唇炎、肉牙腫性口唇炎、扁平苔癬、接触性粘膜炎(図1)など。
皮膚疾患 – 全身性接触皮膚炎、掌蹠膿疱症(図2)、異汗性湿疹など。

口の中の金属は、唾液や飲食物などで腐食し、溶け出します。また、口の中にはそれ以外に、様々な溶出要因が共存しています。細菌の毒素・温度・咀嚼や咬合による摩擦・種類の違う金属の間の電位差によっておこる電流(ガルバニックリアクション)など。このように、口の中は、金属の溶出がおこりやすい環境なのです。
溶出した金属はイオン化して、口の粘膜あるいは皮膚のタンパクと結合し、アレルギーをおこします。
 金属の種類によって、アレルギーになりやすいものと、そうでないものがあります。一般に、卑金属は溶出しやすく、貴金属は極めて耐食性が高いため、溶出しにくい傾向にあります。アレルギーの原因となる金属では、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、水銀(Hg)の頻度が高く、また、亜鉛(Zn)、パラジウム(Pd)なども、原因になりやすいものです。(上の表参照)
 歯科で用いられる素材の中では、アマルガム合金ニッケルクロム合金などが、アレルギーを引き起こしやすいものになります。反対に、貴金属である金(Au)プラチナ(Pt)は、アレルギーになりにくい金属です。
 金属アレルギーを未然に防ぐには、溶出しにくい金属を用いるのはとても重要であり、金属を用いない治療を行うことも、賢明な選択の一つです。その場合に用いられる材料の代表格が、セラミックレジン(非金属無機材料)です。
特にセラミックは、金属アレルギーの原因とならないだけでなく、生体親和性が高く劣化しない材料で、審美性にも優れています。


○皮膚貼布試験(パッチテスト)

歯科でよく使う金属を溶かした溶液・糊剤
(図1)
塩化アルミニウム
六塩化白金
四塩化金酸
塩化第二スズ
塩化第二鉄
塩化パラジウム
塩化イリジウム
塩化コバルト
塩化第二水銀
重クロム酸カリウム
硫酸クロム
硫酸銅
硫酸ニッケル
塩化亜鉛
塩化インジウム
塩化マンガン
臭化銀
酸化チタン
硫酸チタン
三塩化アンチモ

金属アレルギーの検査に皮膚貼付試験(パッチテスト)があります。
テープ(図2)の布の部分に抗原(アレルゲン)を塗布し皮膚にはります。
(図3)そして、テープをはがした布の部分の皮膚の変化をみる検査です。
体に合わない金属の溶液・糊剤を張った皮膚が発赤すれば(図4)、
その金属が体にあわないことが判断できる検査です。


○金属試料採取および金属成分分析

口の中の金属を一部採取して、金属分析を行います。分析は東京歯科大学にあるX線マイクロアナライザー(下図:EPMA)で行います。そのため、分析結果報告に日数がかかります。もし,あわない金属が口の中にある時は,その金属を除去します。その後,症状の変化を注意深く観察し、体にあう材料を探し歯科治療を行います。




○リンパ球刺激試験( lymphocyte stimulation test : LST )

パッチテストにおいて一次刺激性反応、または明らかな陽性反応でない検査結果の試薬において、薬剤アレルギーの血液検査であるリンパ球刺激試験を応用しています。(但し、金属の種類により施行できないものがあります。)
提携病院である東京歯科大学市川総合病院歯科・口腔外科で行います。

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